社会情勢

この国の行方

製造業での派遣切りにより、仕事や住むところを失った人たちが増え、大きな社会問題となっている。

メディアは一斉に、日比谷公園の派遣村の映像を映していたが、報じなければならないのは、何故こういう状態になったのかという本質的な問題だ。そして、その対策、責任の追及だ。

企業が、人を労働力の調整弁のように使ってきたのは今に始まったことではない。建設現場の日雇い労働者・出稼ぎ労働者、自動車の期間従業員等過酷な条件で使ってきたのは昔からの事だ。

いまになって、はじめてワーキングプアが出現した訳ではないのだ。ただ、一度つまずいたら、這い上がるのが難しい現代の社会情勢、派遣の規制の自由化、それも2004年の製造業の派遣解禁、アメリカのサブプライムローンの破綻等が重なり、製造業派遣者が一斉に解雇され、たくさんの失業者が一挙に住む場所と仕事を失ってしまった。

だが、私が再認識したのは、企業の冷酷さと政治の無策だ。契約が終了したならまだしも、いらなくなったら住む家も、仕事も取り上げ、年末に物のように外に放り出す。あまりにも非人道的だ。

国はいち早く対応すべきなのに、去年の年末に第二次補正予算も出せず今年に持ち越し、全ての公共機関がストップした正月の期間、宿舎を追い出された労働者たちの受け皿になったのはボランティアの人たちだった。

この国の行方はどうなるのだろう。もう、国家の体をなしていない。今まで日本は世界から、経済は一流、政治は二流といわれてきた。

それは間違っていた。経済も二流だったのだ。

|

“派遣”の名の下に

“グッドウィル廃業”について6月26日付け中国新聞社説

・・・・・人材派遣大手グッドウィル・グループがきのう、日雇い派遣業の子会社・グッドウィル(GW)の廃業を決めた。

 ・・・・・日雇い派遣は、それ自体に問題があった。一日単位でさまざまな職場に派遣され、雇用が不安定なうえ収入が低く、「ワーキングプア(働く貧困層)」を生む土壌との批判もある。職場の人間関係が築きにくいことから、精神的な疎外感を生む原因にもなっていた。GWと同様の違法行為は昨夏、人材派遣大手のフルキャストでも発覚している。

 舛添要一厚労相は、日雇い派遣について「かなり厳しい形で考え直すべきだ」と発言。原則禁止の方向で検討する考えを表明している。夏以降の臨時国会に労働者派遣法改正案を提出する構えだ。

 ・・・・・労働者派遣法ができた八五年当時は、オフィス機器の操作など二十六業種に限定していた。規制緩和の流れの中で、派遣対象業種は九九年の改正で原則自由に。九七年度に八十六万人だった派遣労働者数は、二〇〇五年度には約二百五十五万人に拡大。派遣事業全体の売上高も三兆円に迫る規模になっている。

 中国やインドなど新興国との企業間競争が激烈になる中で、派遣労働者は景気変動の「安全弁」として重宝されてきた。正社員に比べ、大幅なコスト削減が見込めるからだ。

 しかし、派遣労働者の増加は、企業だけでなく社会の不安定さを増す要因にもなっている。正規雇用を増やす努力も要る。

 派遣という形態がここまで捻じ曲げられていたとは考えていた以上に悪質化していたのだなあ。

 私が派遣社員として働いていた当時は面接も厳しく、契約も細かいところまでしっかり整っており、賃金も破格だった。

 時代の流れで“派遣”という形で働きたいという人が増えたのは事実かもしれないが、それは永久化するような形態ではない。だが企業はそれをみのがさなかった。チェックすべき政治家、官僚が規制緩和の名の下に、今までこの日本という国に存在しなかった層を作り出してしまった。

 ひょっとしたら、ネットカフェも企業と政府が考え出したのかもという妄想さえ浮かぶ。

 そして、いまになって、日雇い派遣の原則禁止や手数料の明示化等といっている。99年の派遣法改正の時に何故それができなかったのだろう。それって社印を押した無記名、金額無しの領収証を際限なく出しているようなものだ。

|

「おにぎりが食べたい」という言葉に・・・

今年のおせちはおいしく出来た。くりきんとん、ゴマメ、黒豆、煮しめ、などなど。

殆ど手作りだ。夫Nが出来合いの味を好まないので毎年頑張って29日頃から作り始める。今日でだいたい食べ終わった。毎日、火を通してなんとか食べきった。

最近、とみに食べ物を大切に扱おうという気持ちが強くなった。健康の為でもあり、もったいないという気持ちもある。そしていつも私の頭の中のどこかにこの言葉があるせいでもある。

「おにぎりが食べたい」といって亡くなった北九州市の男性の言葉だ。

生活保護を打ち切られ、体をこわし働くこともできず亡くなった男性だ。

この飽食の日本、といっても限られた人をさすのだろうが、この国でこの状態で亡くなった人がいる事実。

働かず、税金を納めない人は国民ではないという事なのだろうか。生活保護はこういう人のためにあるのではなかったのか。

でも、これは人事ではないのだ。明日はわが身になる可能性は充分あるのだ。自分の将来は誰にもわからないうえ、国は、国民の生活の最低限の文化的水準を保証してくれないことがわかったからだ。

政治家は、こんな状態で亡くなった国民をだして恥ずかしくないのだろうか?

自分たちの失政のせいなのに。

|

タミフル騒動

厚生労働省の薬事・食品衛生審議会安全対策調査会は25日、タミフル服用の異常行動との因果関係については「現時点では示唆する結果は得られていない」として因果関係の判断は、来年春以降となる見通しで10代の使用中止継続だそうだ。

昨冬のインフルエンザ患者約一万人を対象にした疫学調査で「服用者の方が異常行動が少ない」ことを示す暫定的な解析結果が報告され、別の研究班による結果では、重度の異常行動を示したインフルエンザ患者の約四割がタミフルを服用していなかったことが判明、異常行動はインフルエンザそのものでも起きる可能性が示されたという。

この結果から見ると、タミフルとの因果関係の判断材料になると思うのだが「明確な結論を得るにはさらに解析が必要だ」ということである。

それにしても、昨冬のマスコミや新聞のタミフル騒動はちょっと過熱気味だった。解熱剤や他の薬を飲んだ可能性もあったのに原因をタミフル一本に絞っていたような気がする。

タミフルを飲んでも飲まなくても、インフルエンザで異常行動が起きると考え、特に子供を注意深く見ていくことが必要なようだ。

|