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クロワッサンで朝食を

クロワッサンで朝食を

  • 製作年:2012年
  • 製作国:フランス/エストニア/ベルギー
  • 原題:UNE ESTONIENNE A PARIS

エストニアの新鋭、イルマル・ラーグ監督が母親の実話を元に描く感動作。憧れのパリにやって来た家政婦と、裕福だが孤独な老婦人という境遇の異なるふたりが、反発しながらも固い絆で結ばれていく。主演は『死刑台のエレベーター』のジャンヌ・モロー。

出演:ジャンヌ・モロー、ライネ・マギ、パトリック・ピノー

                                 <TSUTAYA より>


登場人物は家政婦、老婦人、老婦人の愛人だった家政婦と同年配の男性3人のみと言っても過言ではなく、美しいパリを背景に、舞台劇にしてもよいくらい3人の感情の揺れ動きを推し量りながら話は進んでいく。

老婦人フリーダを演じる85歳のジャンヌ・モローはさすがに老醜は目立つが、その存在感は圧倒的、裕福な老人らしく妥協はいっさい許さない偏屈な強い女性・・だが、シルクをまとい、女性としての魅力も失わない。
憧れのパリにやってきた家政婦アンヌを演じるのは、エストニアの女優ライネ・マギ、つつましやかだが芯のしっかりした老年にさしかかった女性、出身がバルト三国のエストニアという揺れ動いてきた国の者同士という想いもあるのでしょうか、老婦人の信頼を少しずつ得ていく。
パトリック・ピノー演じるアンヌの雇い主ステファンは、フリーダの昔の年下の恋人・・煩わしいと思いながらも老婦人から目が離せない。

パリという街は女性を魅了するとともに綺麗にさせる・・垢抜けなかったアンヌがすれ違う男性を振り返させるくらいにきれいに・・夢見心地で真夜中のパリを散策するところは「ミッドナイト・イン・パリ」を彷彿させる。

信頼関係が芽生え始めたフリーダとアンヌがおしゃれをし、腕を組んで歩く姿はほほえましくホッとする。
だが、プライドが強く、束縛されることを何より嫌う老婦人との間に亀裂が入り、家政婦は出ていくことに・・
戻ることを望む老婦人は、戻ってきた家政婦に「ここは、あなたの家よ」と言ってにこやかに迎える・・

一筋縄ではいかない老婦人、アンヌとステファンがベッドを共にした事を知ったうえで、にこやかに出迎え、映画は終わる・・何か含みをもった余韻が残るのだが・・

アンヌ演じるライネ・マギは、ほっそりとした、立ち姿のきれいな女優、ジャンヌ・モローに「彼女は、まさに発見です」と言わしめた逸材だという。
ジャンヌ・モローの最新作でポルトガルの港街を舞台にした「家族の灯り」も見てみたい。

評価:3.5/5




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コメント

こんにちは
フランス映画には、余韻を楽しむ深みがあるというのが以前からの印象ですが、この映画もそういった感じのようですね。

ところで、深夜の地震
こちらでも震度4とはいえかなり揺れが続きましたが、白いねこさんのところではより震源に近かったように思います。
大丈夫でしたか。

投稿: bluerobin2 | 2014年3月14日 (金) 11時02分

*bluerobin2さん
お気遣いありがとうございます~
あの時刻が私の就寝時間でまだ起きていたのですが、さすがにあわてました。
数年前の安芸灘地震を経験しているので、震度4位かとおもったのですが、震度5弱・・日本中どこで起きてもおかしくないですねー、bluerobin2さんの所は震度4なので大丈夫だろうなと思っていたところです。

この映画はジャンヌ・モローの存在感で成り立っている・・見終わってそう思いました。
ハッピーエンドのようで、何か含みを持たせた終わり方でした。

投稿: 白いねこ | 2014年3月14日 (金) 11時39分

白いねこさんの解説を読んでいて、やはり近いうちにこの映画を観ておこうと思っています~♪
ジャンヌ・モローはフランスの風土が育てた、魅力的な大人の女優ですね。
ジャンヌ・モローの後半の映画では「L' Amant/愛人」の作家、デュラスの晩年を演じた「デュラス 愛の最終章」も好きです~♪
「家族の灯り」でも出演場面は少ないのですが、彼女が画面に登場すると、ぱっと華やぎが感じられました。

投稿: komichi | 2014年3月18日 (火) 17時02分

*komichiさん
ほんとに存在感のある魅力的な女性ですね。
ちょっとしたことで悩んだり、後悔したりするビビリ人間の私はジャンヌ・モローの半分でいいから強さをもらいたいーー。

デュラスも演じているんですか、適役ですね~

投稿: 白いねこ | 2014年3月18日 (火) 20時33分

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