くだものの香り・・・・石榴
初めて手にした!!
「いいものあげる」と義姉が大事そうにハンカチから1個これを取り出した。
「エッ、これが石榴・・・初めて見た」という私に周りの方が驚く、越後平野で育った私には山の実はあまり縁がなかったし、それ以降手にする機会がなかったのdesu。。
大事そうに取り出された石榴を見て水上勉の「母一夜」の一節を思い出す。
「~母ははだけた胸にふくらんだものを抱えており、私たちの所へ息をはあはあついてくると、乳房を見せつつ、両手で懐の中身をつかみ出した。アケビだった。喰えや、みんな喰えや、そう言ってアケビを幼い兄弟にくばった母は、かぶりつく子らを見守りながら、急いで転んだ拍子に掴んだ藤蔓が、はっといことに蛇であったと語る~」
の一節、石榴とアケビの違いはあるが、たった1個もらった石榴を私たちに持ってきてくれた義姉の気持ちが嬉しい・・・。。
| 固定リンク
「くだものの香り」カテゴリの記事
- くだものの香り ポンカン(2022.02.09)
- くだもの香り・・甘夏と橙(2016.02.24)
- くだものの香り・・・・石榴(2012.10.12)
- くだものの香り・・・・まくわうり(2012.08.05)
- くだものの香り・・・・メロン(2012.06.06)
コメント
こんばんは
お義姉様がくださったザクロの実
水上勉のお母さんの逸話と重なって、白いねこさんの周りの温かさが伝わってきます。
それにしてもザクロの実は絵になる美しさ。
私がザクロで思い出すのはグラナダの紋章
なんでもグラナダとはスペイン語でザクロをさすんだとか。
たくさん植えられていて昔はこの木であのフラメンコに使うカスタネットをつくっていたと聞きました。
ツタンカーメンの副葬品にも実を模した香炉があったというからずいぶん古くから身近な果物のようですね。
見れば見るほどこのまま、集められている↓骨董の皿に載せて飾っておきたいような美しさですね。
投稿: bluerobin2 | 2012年10月12日 (金) 18時18分
*bluerobin2さん
そうなんですか、古くからあるんですねー、品種改良されずに残っててるんでしょうね。
ざくろをスペイン語でグラナダ、英語だとグレナデン、あの赤い飲み物の必需品・・・ブログのおかげで一つしか知らなかった言葉が広がっていきま~す。。
投稿: 白いねこ | 2012年10月12日 (金) 20時22分
ザクロの実を口の中でプツプツつぶして食べるのも好きです♪
形も雰囲気も独特で・・・しばらく眺めたりもします。。
水上勉の「母一夜」を連想した白いねこさんの感性も好きですし、義姉さんの気持ちを素直に受け取ることも素敵です!!
投稿: komichi | 2012年10月12日 (金) 22時42分
*komichiさん
肉厚の皮の奥にルビーの様な赤いつぶつぶが・・・絵になる実ですよね~
赤いつぶの酸っぱさが癖になりそうな感じです。。
投稿: 白いねこ | 2012年10月13日 (土) 01時49分