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2008年7月

“派遣”の名の下に

“グッドウィル廃業”について6月26日付け中国新聞社説

・・・・・人材派遣大手グッドウィル・グループがきのう、日雇い派遣業の子会社・グッドウィル(GW)の廃業を決めた。

 ・・・・・日雇い派遣は、それ自体に問題があった。一日単位でさまざまな職場に派遣され、雇用が不安定なうえ収入が低く、「ワーキングプア(働く貧困層)」を生む土壌との批判もある。職場の人間関係が築きにくいことから、精神的な疎外感を生む原因にもなっていた。GWと同様の違法行為は昨夏、人材派遣大手のフルキャストでも発覚している。

 舛添要一厚労相は、日雇い派遣について「かなり厳しい形で考え直すべきだ」と発言。原則禁止の方向で検討する考えを表明している。夏以降の臨時国会に労働者派遣法改正案を提出する構えだ。

 ・・・・・労働者派遣法ができた八五年当時は、オフィス機器の操作など二十六業種に限定していた。規制緩和の流れの中で、派遣対象業種は九九年の改正で原則自由に。九七年度に八十六万人だった派遣労働者数は、二〇〇五年度には約二百五十五万人に拡大。派遣事業全体の売上高も三兆円に迫る規模になっている。

 中国やインドなど新興国との企業間競争が激烈になる中で、派遣労働者は景気変動の「安全弁」として重宝されてきた。正社員に比べ、大幅なコスト削減が見込めるからだ。

 しかし、派遣労働者の増加は、企業だけでなく社会の不安定さを増す要因にもなっている。正規雇用を増やす努力も要る。

 派遣という形態がここまで捻じ曲げられていたとは考えていた以上に悪質化していたのだなあ。

 私が派遣社員として働いていた当時は面接も厳しく、契約も細かいところまでしっかり整っており、賃金も破格だった。

 時代の流れで“派遣”という形で働きたいという人が増えたのは事実かもしれないが、それは永久化するような形態ではない。だが企業はそれをみのがさなかった。チェックすべき政治家、官僚が規制緩和の名の下に、今までこの日本という国に存在しなかった層を作り出してしまった。

 ひょっとしたら、ネットカフェも企業と政府が考え出したのかもという妄想さえ浮かぶ。

 そして、いまになって、日雇い派遣の原則禁止や手数料の明示化等といっている。99年の派遣法改正の時に何故それができなかったのだろう。それって社印を押した無記名、金額無しの領収証を際限なく出しているようなものだ。

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