岩国 灰色の民意
岩国市の出直し市長選は10日、投開票され、福田良彦氏が当選した。
日本の将来にとって重要な選挙なのに情報が殆ど入らず、マスコミも放送しない、新聞で情報を得るだけだが終わってみると2人の主張の焦点が合わない、市民にとってはっきり白、黒をつけにくい選挙だったように思う。
福田氏はここまで市政を混乱させた自公の支援を全面に受け、またもやアメとムチのアメを市民の前にちらちかせ、揺れる市民の想いを抜き取った。そして、民主党不在の選挙だった。
国が地方自治を尊重して対応していれば、顔の方向が良く見えない福田氏の掲げる、市街地活性化、教育や福祉充実などの公約は井原氏のリーダーシップのもとに実現できたはずである。
福田氏の当選を聞いて、厚木爆音訴訟団原告の“米軍再編の名のもとで機能強化されるのではないか”という思いが頭をかすめる。
“第四次厚木爆音訴訟は、過去三度の訴訟とも国の賠償が認められ、負担を軽減するために米軍再編計画で艦載機の岩国移転が盛り込まれたという。移転の目標は2014年。歓迎し、騒音軽減を期待する住民も少なくない。しかし、政府はその後に基地を返還、縮小する計画を示していない。「米軍は、厚木と岩国との間をひっきりなしに行き来し、二つの基地を自由に使うだけではないか」。「どちらも機能強化され、両方の住民が騒音に苦しみ続けるのでは。だからこそ岩国に苦しみを転嫁したくない」”という思いである。
これだけの僅差ということは、住民にとって相当の苦渋の選択だったのだろう。岩国の住民は基地城下町になりたくないのだ。民意は僅差に見えている。
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