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シリーズ『IWAKUNI迫る爆音 変容する地域』を読んで

新年に入って中国新聞でシリーズ『IWAKUNI迫る爆音 変容する地域』を連載していた。

“動き出す住民”というテーマでは、「『厚木』を持ってきてもいいときめられたのは、基地負担の大きさをきちんと主張してこなかったからだ」と、年の瀬に同基地では初の騒音訴訟が動き出したという事を取り上げていた。

基地に協力的な街と見られていた岩国だが、在日米軍再編を機に、基地に対する住民意識の底流が変化してきているのを実感しているという原告の一人は、騒音軽減の願いを託した沖合い移設が基地機能強化を招いたという。「裏切られたとの思いから、住民も基地との付き合い方を考え始めた。これから原告も集まるはずだ」と。

また、『もう黙っていられない』と市民集会に加わった主婦はそれでも複雑な思いがあるという。「基地に勤めている人も艦載機移転容認の人もいる。近所ではまだ、この話をしてはいけないような気になるんです」と。

“基地城下町”というテーマでは、容認派の思惑を取り上げている。「企業が元気になってこそ街が反映する」。期待するのは、米軍再編で負担が重くなる自治体に国が出す『再編交付金』を活用した公共事業だ。「これほど巨大な基地の撤去はありえない。存在する以上は最大限に活用すべきだ」と。

“再編後の姿”というテーマでは、第四次厚木爆音訴訟団の原告の思いを取り上げている。過去三度の訴訟とも国の賠償が認められ、負担を軽減するために米軍再編計画で艦載機の岩国移転が盛り込まれたという。移転の目標は2014年。歓迎し、騒音軽減を期待する住民も少なくない。しかし、政府はその後に基地を返還、縮小する計画を示していない。「米軍は、厚木と岩国との間をひっきりなしに行き来し、二つの基地を自由に使うだけではないか」。「どちらも機能強化され、両方の住民が騒音に苦しみ続けるのでは。だからこそ岩国に苦しみを転嫁したくない」。騒音被害を身近に知るがゆえのジレンマは続く・・・と。

国の思惑のもと、地方自治が成り立たなくなっている。住民も自分たちの生活、立場を守るために二分され先が見えない状態だ。2月の市長選でどんな結果がでようと、情報公開や議論は今よりもっと必要になってくる。

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